みなさんこんにちは。
写真にうつるスバルの旧車、サンバーディアスクラシック(以下サンバー)をご存知ですか?
東日本大震災の復興、1台のスバルのクルマにはこんなストーリーがありました。
※この記事には地震・津波のお話が含まれます。
…
2011年3月11日。
あの日起こった東日本大震災からもうすぐ13年が経とうとしています。
2023年夏、河北新報の新聞にはこんな記事が。
「復興見つめた軽ワゴン、廃車に 岩手・大槌 老朽化進み、やむなく…」
そういった記事が掲載されたことが、スバル本社の目に留まり、その後岩手スバルへ。
この軽ワゴン、それがスバル製サンバーだったのです。
このサンバーには、震災復興の記憶が刻まれています。
東日本大震災を目の当たりにした、のちのサンバーの相棒 佐々木健さん(以下佐々木さん)。
震災の1年前、「湧水保全フォーラム」を東京都東久留米市で開催した佐々木さんへ、そのご縁もあり、2011年5月に東久留米市よりサンバーが贈られました。
東京都東久留米市のみなさんは、たくさんの支援物資を貨物車に積み込み、3度も大槌に来てくださったそうです。
…
震災の復興とともに1995年から走り続けたサンバーは老朽化のため廃車とすることに。
しかし、このサンバーには支援してくださった方々をはじめたくさんの方の勇気づけられる言葉や佐々木さんへのメッセージが。
このサンバーを遺したい。そして復興を見守ってきたサンバーをいろいろな方に見てもらいたい。
そうして、連絡を取り合い、岩手スバルへ譲渡していただけることに。
…
2023年8月19日。
大槌へサンバーを預りに積載車で向かい、別れ際、佐々木さんはサンバーに「Just go with it!(流れのままに、なるようになる)」と。
佐々木さんの思いをのせて、東久留米市のみなさん、大槌の皆さんの思いをのせて…。
サンバーを復活させるプロジェクトが始まりました。
でっででーん!
左から、簗場(やなば)さん、小友(おとも)さん、飯岡(いいおか)さん です。
サンバー復活プロジェクトが始動した今、どんな思いで作業をするのか、インタビューしました。
…
>いよいよサンバー復活に向けて、プロジェクトがはじまりましたね。プロジェクトメンバーとして決まった時、どんなお気持ちでしたか?
やなばさん:わたしが生まれる前から走っていたクルマなので、知識や技術面での不安はありますが、先輩メカニックに助けていただきながら、スキルを磨き、次の世代へ整備の知識と技術を受け継いでいこうと思いました。
おともさん:サンバーディアスクラシックが復活することで、当時の震災の辛い記憶を思い出し、嫌な気持ちになる方もいると思いますが、震災当時から復興までを全国のみなさまにお伝えする責任を感じております。
いいおかさん:復興の象徴のクルマの整備をすることができて光栄です。メンバーとして、私が適任だと思いましたので、小友さん、簗場さんと共に成功に導きます。
>参加するにあたっての思いや、楽しみなど教えてください。
やなばさん:震災後から大槌の復興を見守ってきた車に携わることができるのが大変嬉しいです。趣味の海釣りをしに、震災前からよく足を運んでいた土地でもあるので、とても感慨深いです。
おともさん:プロジェクトに参加するにあたり、責任のある仕事のため考えるところもありました。一方、旧車に触れることができるという楽しみもあるため、参加させていただきました。
いいおかさん:久しぶりにいにしえのサンバーを手にかけられるという悦びに心が躍っています。このプロジェクトに参加するからには、みなさまに見ていただいた時に喜んでいただけるような立派なサンバーに復活させたいと思います。
…
みなさんいろいろな思いを背負って復活に向けて頑張っていただくことが良く伝わりました。みなさまも、サンバーの復活を温かく見守っていただけると嬉しいです。
次回、episode2では、ついにエンジンが…!お楽しみに。